法窓小話

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地方の自治はなるか?

こんばんは。新年最初の話題は、地方自治についてです。

地方自治法を抜本改正 総務省、議員を行政要職に

 総務省は地方議会のあり方を見直すなど地方自治法を抜本改正する。都道府県や市町村の首長が議員を在職のまま副知事や副市長、各部局のトップに起用できるようにする。地方議会の多くは無所属の首長を与野党相乗りで支える総与党化で本来のチェック機能が働かず、存在感が薄れている。議員を政策決定や執行に参加させることなどで議会を活性化し、民主党が掲げる「地域主権」の実現に向けた基盤を整備する。今月下旬に発足する「地方行財政検討会議」で議論し、2011年の通常国会に関連法案を提出したい考えだ。

 現行の地方自治制度は首長と議員がそれぞれ住民の直接選挙で選ばれる「二元代表制」。首長と議会はほぼ同等の権限を持つが、議会は審議の形骸化で多様な民意の反映や執行機関の監視などの役割を十分果たせていないのが実情だ。

日経ネット(07:00)
http://www.nikkei.co.jp/news/main/20100111AT3B0804T10012010.html


記事にもあるように、現在の地方自治制度は二元代表制をとっています。よくアメリカなどの大統領制に近い制度であると言われていますが、首長(都道府県知事や市町村長)が議会に議案を提出することができる点などが異なっています。

さて、今回の記事は、既存の制度の他にいわば日本などの議院内閣制に近い制度を導入できるようにするよう議論が始まると書いています。私も、現行の執行機関と議会とが馴れ合い易くなる仕組みを改善する必要があると考えています。

ただ、この記事を見る限りでは、議員を執行機関に取り込むことにより議員がより積極的に地方行政に関与できるようにすること「のみ」に焦点があてられています。

このような方向での議会の強化だけでなく、議会の行政監視能力を上げる仕組みづくりも必要であると考えます。

現在、政策立案のための情報の多くは行政部門(役所)に集められています(国を除く)。また、政策立案能力を有する職員も行政部門が有しています(これら職員は、役所の中で政策立案の能力を向上させることができます)。とすると、議会は、条例を立案するという立法的役割よりも、これら行政部門による政策などの執行が適正に行われているか絶えずチェックするという行政監視の役割を担っているといえます。議員提出の条例が上手く執行されているかを見るためにも行政の監視は欠かせません。

しかし、議員個人の能力は当然のことながらばらつきがあり、任期も一期4年しかないため、長い時間をかけてこの能力を向上させていくことは難しいといえます。また、地方議会(とくに市町村レベル)では、議員が秘書を持つことはあまりありません。職業として議員をやり続けるならば別として、短い間だけ地方のために尽くしたいと思っている人にとっては一人で行動するにはノウハウが無い状態で始めるのは辛いものです。

そこで、議会自体の能力を上げるために、議会が独自に多くのスタッフを雇う方法が考えられます。議会に調査や情報収集を専門に行うスタッフを置くことで、各議員の能力を補うことが期待できます。また、議会が独自に雇うことにより行政部門とは独立した議会による行政の監視が可能になるとも思います。


一口に地方議会と言っても、議員の姿勢や能力にはピンからキリまであります。これら議員の姿勢や能力を向上させ、地方自治が本当の意味での「自治」となるような仕組みづくりが必要だと思います。


では、また。


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